Le Chèvrefeuille

世界は遊覧、思い出の場所であり、われらは去りゆく者

アゾレス諸島(0) プロローグ

プロローグというほどでもないですが、6月22から7月3日まで、アゾレス諸島に行ってまいります。日程は以下のとおり。

 

6/22 羽田発、例の狭いターキッシュエアラインズ

6/23 イスタンブールリスボン→ポンタデルガダ(サンミゲル島)

6/24 サンミゲル島観光

6/25 サンミゲル島→ピコ島

6/26 ピコ島観光

6/27 ピコ島→ファイアル島→フローレス

6/28 フローレス島観光、ハイキング

6/29 フローレス島→テルセイラ島

6/30 テルセイラ島→リスボン

7/1 リスボン観光

7/2 リスボン観光、午後リスボン

7/3 羽田

 

アゾレス諸島とかどこだよという声が聞こえてきそうですが、私は大体世界地図を見て旅行先を決めており、大西洋上に浮かぶ群島でありながら世界遺産マークが二つもついているこの地域は、だいぶ前から目星をつけていました。(大西洋上に浮かぶ島は、他にもマデイラワインで有名なマデイラ島、スペイン領のカナリア諸島など、見どころある島が結構あるようです。)

概ね北緯38度程度、西経25-30度程度に集まる島々で、地質学的にも大西洋中央海嶺付近のホットスポットにできた火山島ということで、航空写真から見ても綺麗に横一列に並ぶ噴火口など、大変興味深いものがあります。気候は夏季に少雨となる地中海性気候が主ですが、フローレス島では降水量が最小月でも60mmあり、西岸海洋性気候に属します。

 

アゾレス諸島には主に9個の島がありますが、時間の関係で今回は主要な4個の島を回ることにしました。

まずサンミゲル島アゾレス諸島最大の島です。ポンタ・デルガダはアゾレス諸島最大の都市。黒い溶岩を砕いて作られた岩と白壁のコントラストが織りなす美しい街並みが魅力です。セッテ・シダーデスやフルナスの温泉など、この島だけでたくさんの魅力があります。正直いえば2日+αでは時間的にややきついです。宿はポンタ・デルガダにある、歴史ある建物を改装したブティックホテルです。

次にピコ島。ピコ島のワイン畑の景観は世界遺産に登録されています。強い潮風からブドウを守るため、溶岩を砕いて作った岩でできた石垣を張り巡らせた景観は圧巻。たくさんのワイナリーや、ピコ山の美しい景観が魅力です。今回はピコ山登山はしません。宿はマダレナというピコ島の主要都市にあり、ワイン畑に近接したログハウス。

ファイアル島も一応上陸するのですが、実質的にはフローレス島に行くために通過するだけのような感じです。オルタのちょっとインターナショナルな雰囲気の街並みが有名みたいです。ピコ島と近接しており、この2つの島の間ではフェリーが頻繁に運行されています。

フローレス島は日本語で集められる情報が少なく、情報集めに苦労したのですが、大変自然が美しい島。緑の崖を流れ落ちる美しい滝、火口湖など、自然の景観を満喫できる島としてヨーロッパ人の間では有名だそう。タクシーの数すら限られており、宿の人の勧めもあり先に移動手段の予約をしておくことにしました。今回訪れる島々の中では唯一、ユーラシアプレートではなく北米プレート側に乗っかっている島になります。1日目は空港近くの市街地に、2日目はFajãzinhaという滝が美しい地域にあるコテージに宿を取りました。

最後のテルセイラ島は、アングラ・ド・エロイスモの美しい町並みが世界遺産に登録されています。ちょっとおしゃれな感じがする島で、闘牛やセラ・ド・クメ展望台からの景色も有名。せっかくなので世界遺産の町の市街にあるホテルに泊まることにしました。

 

6月という季節を選んだのは、アゾレス諸島名物の紫陽花のシーズンであることによります。火口湖とその周囲に咲き乱れる紫陽花という光景を一度は目にしたくて、5月くらいにさっさと日程を決定しました。本当は6月初頭に行きたかったのですが、残念ながら都合によりその時期は休みが取れず、このような日程になりました。

当初の予定はフローレス島(とそこに行くために通過するファイアル島)を含まない3島の計画だったのですが、数少ないガイドブックや情報源となるブログには全て「フローレス島が最も美しい島!この世の楽園!」だとか、「アゾレス諸島の住人に好きな島を尋ねると、一番は自分の島、2番はフローレス島と答える」…などと書いてあって、迷った挙句テルセイラ島とリスボンの日程を1日ずつ削って日程を捻り出しました。島からリスボンに戻ったら、1日半でシントラやロカ岬・ジェロニモ修道院、アルファマ地区などのリスボン市街観光を敢行する予定です。

アゾレス諸島などという辺鄙なところにツアーなどあるはずもないので、今回は日本とポルトガルの往復航空券のみ大手某旅行会社にお願いしました。羽田発のターキッシュエアラインズはシートピッチが狭く、あまり乗りたくなかったのですが、エミレーツ航空と比較すると時刻の設定や他の便との接続が非常に良く、こちらを選ばざるを得ませんでした。あとはBooking.comやSATA azores airlinesなどのHPから完全個人手配。あまり自分の能力を高く見積りすぎるのは禁物ですが、ヨーロッパだからこそ安心して自由度の高い旅行ができるのもまた事実です。

行ってまいります、といっても一応移動手段と宿は最低限確保したのですが、島に行ってどうするか、というのはまだ厳密に決まっていいない部分が多いです。国際免許自体は取ったのですが車の運転に自信はないので、乗り慣れた原付で島を回ろうと思っています。原付が予約でいっぱいだったら、タクシーでもいいかな。

正直行く前に計画を書き並べるのは自分の性分ではないのですが、まあ一応何かあった時のための周知という目的もあり、念の為公表しておきます。