Le Chèvrefeuille

世界は遊覧、思い出の場所であり、われらは去りゆく者

海外旅行に関するメモ

今のところまだ渡航する予定がない国の中で、行きたい国を自分用にメモしておく。

正直有言不実行というのが一番みっともないので、「〜〜行きたい!」みたいなのはあまり記事にしないようにしているのだけど、ひょっとしたらこの記事が将来自分にとって旅行先を決める一助となる可能性もなきにしもあらずということで、思考の記録として残すことにした。

 

今年末から家庭の事情で、おそらく今のような頻度で海外旅行に行くのは困難になるだろう。

世界一周というのは昔からあまり興味がないし、192カ国全制覇というのもほとんど食指が湧かない。要は私が行きたいと思わされた国に全て行くことができればそれでいい。とりあえず今興味があるものを備忘録的にリストアップしようと考えた。1軍は絶対に行きたい国、2軍はまあまあ行きたいが優先順位は何らかの理由で1軍より劣る国。再訪したい国もメモとして残しておくことにする。

 

・1軍

ベネズエラ

ツアーはあるようだがカラカスの治安がやばいという話はよく聞く。正直行くのが恐ろしいが、エンゼルフォールやカタトゥンボの雷で有名なマラカイボ湖など、ここにしかない見どころがたくさんある。実はカラカス以外は治安は良いという噂もある。可能ならコロンビアをセットにして、ぜひ訪れてみたい。

 

エクアドル

最近囚人が大脱走して大荒れのエクアドルだが、ここはインカ帝国が滅ぼされる前にアタワルパが拠点としていたキト、美しいコロニアル都市クエンカなどがある。キトから南下して、地球の中心から最も遠い山チンボラソ山のトレッキング、インガピルカ遺跡や、南部の小都市ロハなどに訪れてみたい。そのまま陸路でペルー北部と一緒に訪れたい。特にアタワルパ終焉の地であるカハマルカやその周辺を訪れれば意味のある旅行になるだろう。ガラパゴス諸島はそこまで興味はないが、機会があるなら行きたい。

 

イラク

世界史好きなら絶対に訪れたい地域。古代メソポタミアの時代から栄え、その文学はギルガメシュ叙事詩として、現代の人間もその翻訳を読むことができる。サーサーン朝時代には首都クテシフォンが置かれ、いまだにその遺構が残る。イスラーム勢力の拡大の時代にはシーア派スンナ派の戦いの舞台となり、その後アッバース朝の都として栄えた。古代遺跡ウルのジッグラト、アッバース朝の都として栄えたバグダッドシーア派の聖地カルバラーやナジャフ、北部の城塞都市アルビルなど、見どころがたくさん。最近は渡航した人の情報もちらほら出て来たものの、外務省の渡航安全情報では依然として真っ赤に塗られた部分が多く、さすがにそうホイホイとは行けまい。実際に渡航中突然情勢が変わってハラハラしたという旅行記も見られる。

 

イエメン

イエメンもシバの女王の国としてイスラーム以前から栄えた歴史ある地である。イスラーム文化が好きなものとしてサヌア旧市街は必ず生きているうちに行きたい場所の一つである。日干しレンガで作られた高層建築シバームもぜひ訪れたいところ。しかしながらいかんせん情勢が悪い。イランが支援するアンサールッラーに支配される北部、UAEやサウジが支援する国軍など群雄割拠の状態で、北部は観光客へのビザを出していない。ソコトラ島なら今でも行けるそうだけど、小さな島に自然を見に行くだけに1週間というのもどうもテンションが上がらない。情勢が良くなってこの国をじっくり訪れる日が来ることを期待したい。

 

エチオピア

素晴らしい地形と自然が残るシミエン国立公園大地溝帯のダイナミズム・ダナキル砂漠など自然が素晴らしいのはいうまでもない。さらにこの国はブラックアフリカとしては例外的なまでに歴史の長い国であり、イエメンとともにシバの女王の国の時代から知られていた。アクスム王国時代のステッレがアクスムに残る。その後、何度も栄華と衰微を繰り返しつつ、1974年ハイレ・セラシエが逮捕され滅亡するまで王朝が続いた。この地には早くから独特のキリスト教であるエチオピア正教が根付き、ラリベラの教会やティグレ地方の岩窟教会群などに代表されるように、独自性の高い文化を築いてきた。現在でもアムハラ語がこの国の作業言語であり、独自の不思議な文字を使用する。コーヒー発祥の地としても知られ、コーヒーセレモニーで有名だ。発酵食品インジェラもまた有名。世界の中でも有数の「濃い」国であり、興味を持たないはずがない。本当は2020年の秋冬あたりに行くはずであったが、コロナとそれに引き続く内戦でしばらく行くことができずにいた。最近は停戦が続いており、このまま状況が改善に向かうなら、遠くないうちに訪問できるかもしれない。ハラールを経由してジブチエチオピア鉄道でジブチに出るのも面白そうだ。

 

・2軍

エジプト

言わずと知れたエジプト。完全な観光地であるが、やはり興味はある。古代エジプトの遺跡だけでなく、さまざまな王朝の都として栄えてきたカイロ旧市街も時間をかけたい。

 

サウジアラビア

パキスタンの項目でも触れたので、詳細は省略。

 

コーカサス3国

期限前後から独特の文化を保ってきたジョージアアルメニア、そしてイランとともにシーア派の強いアゼルバイジャン。いずれも興味がある。ジョージアではトビリシだけでなく煙突の町メスティアも訪問したい。

 

トルコ

直行便があるため比較的訪問が容易、そしてイスタンブールは非常にメジャーなので2軍にしたが、魅力的なのは間違いないだろう。最近はアンカラ〜シヴァスに高速鉄道が開通したとのことで、シヴァスやボアズキョイなども訪問しやすくなったと聞く。頭がもげてしまった石像群ネムルト・ダウは必ず訪れたい。イランと組み合わせて、陸路で国境越えなども面白そうだ。

 

ロシア

最近何かときな臭い国なので今すぐに訪問というのは難しそうだが、やはり文化としては興味深い。なぜああいうことが起きのかも含めて文化的背景を知りたいと思っている。モスクワ、サンクトペテルブルグはもちろんだが、ロシア発祥の地ノブゴロドや黄金の環にも時間をかけたい。

 

南アフリカ(+周囲の国々)

歴史的建造物は特にないが、ナマクワランドという9月ごろに2−3週間だけ現れるという大きなお花畑を見に行きたい。南アフリカ周辺は独特の植物相を有することで有名で、興味のあるところ。世界最古の砂漠ナミブ砂漠を有するナミビアや、ビクトリア滝を擁するジンバブエボツワナ周辺をともに訪れたい。

 

ウイグル自治区

カシュガルはかつて中央アジアらしい美しい町並みが広がっていたとのことだが、今は旧市街の中央部に大きな通りが作られたりしているらしく、正直かつての面影を残しているかどうかは私にはわからない。パキスタンからカラコルムハイウェイを経由してタシュクルガンを経由し、カシュガルへ至るルートも素晴らしそうだ。ウルムチトルファン、そしてヤルカンドなど、少なくともかつてのウイグルらしさが残っていれば見どころはあるはずだが、今のところ訪問は見通せないでいる。

 

 

・3軍

ミクロネシア連邦-ナンマトルの遺跡に興味がある。

ザンジバル-ストーンタウン。オマーン支配時代の古い町並み。

スリランカ-独自の仏教文化。中央高地にお茶畑が広がる。

ネパール-カトマンズの建築群、エベレストトレッキング。

ギリシャ-やはり西欧文明揺籃の地。パルテノン神殿や、メテオラなど。

マルタ-イスラーム西欧文化が混じったような町並み。マルタ語はアラビア語の1変種である。

スペイン-アンダルシアにおけるイスラームの遺構。コルドバのメスキータ、アルハンブラ宮殿など。

チュニジア-マグリブマシュリクの境界として栄えた。聖地カイラワーン、カルタゴの遺跡、砂漠のマトマタなど。ややモロッコとキャラが被る。

アルジェリア-ビザ取得の難易度が高いことで有名。アルジェ、コンスタンティーヌ、トレムセン、オラン、そしてガルダイア。こちらもややモロッコとキャラが被る。

マリ-トンブクトゥと泥のモスク。治安がやばすぎてとても今は行けない。

コロンビア-なんとなく行きたい。大岩ピエドラ・デル・ぺニョール、ボゴタ旧市街、カルタヘナなど。なぜか知らないが、トゥンハに行きたい。あと世界で有数のプロミネンスを持つ謎の山、クリストバルコロン山に興味がある(登るつもりはないが…)。

 

・必ず再訪したい国(もしくはすでに予定があるが、もう一度行きたい国)

イラン

イランは非常に長い歴史を有する国で、国全体に歴史的モニュメントが散在する。前回は王道とも言えるイスファハーン、シーラーズ、ヤズド、マシュハド、テヘラン、そしてタブリーズを訪問し、その素晴らしさの片鱗を覗いた。次回訪問するときはペルシャ語を身につけ、ペルシャの素晴らしい文学についても教養を深めておきたい。次回行きたい場所としてはフーゼスターン地方(ジッグラトやシューシュタルなど)、ケルマーンとバム、ハマダーンやカーシャーン、カスピ海沿岸、そしてアルダビール。とても2週間で回り切れる量ではない。ひょっとしたらあと2回くらい訪れることになるかもしれない。

チリ

以前の記事にも書いたが、中南米の先住民問題は私の大きな関心事項の一つである。次回は風光明媚なマプーチェの人々の土地であるアラウカニアを中心に訪問したい。ビオビオ川河口のコンセプシオンから旅をはじめ、テムコ、コンギジオ国立公園を訪問したい。チロエ島も次回はゆっくり時間をかけて滞在したいと思う。パタゴニアは私の高校生の頃の憧れであったが、今はだいぶ趣味趣向が変わってきているので、再訪するかどうかはわからない。

ペルー

2024年9月下旬に訪問予定であるが、とても1回で回りきれないほどのみどころがある。特に北部のトルヒーリョやカハマルカ、チャチャポヤスはエクアドルとともに、また機会があれば訪問したいと思っている。

 

・めちゃめちゃ再訪したいわけではないが、再訪してもいい国

インド

インドもみどころが多く非常に興味深いし、嫌いではないのだが、インドの魅力にハマる一部の人のように、私がインドにどハマりすることはなかったようだ。今まで訪れた国々の中では興味深い程度のところで留まってしまっておりそこまで再訪に強い興味があるわけではない。でもアグラーやワラーナシーくらいは行っていいかな。ラジャスターン地方も面白そうだとは思う。

 

・家族が行きたいと思っているらしい国

スイス

ベルンの町並みが綺麗らしい。物価が高いらしいが、今や日本の物価が安すぎるので参考にならない。

アイスランド

オーロラを見たいらしい。こちらも物価が高いが、それは日本が安すぎるせいである。

どこかの海リゾート

退廃的なリゾートも小馬鹿にせず一度は体験する価値があるのかもしれない。でもリゾートで出会うタイプの人、ちょっと苦手なんだよな。誰もいないただただ綺麗な海を眺めながらゆっくりしたいという気持ちはある。