Le Chèvrefeuille

世界は遊覧、思い出の場所であり、われらは去りゆく者

アゾレス諸島(8) テルセイラ島から本土へ

2023/6/30

天気:くもり(テルセイラ島)晴れ(リスボン)

午前中 アングラ・ド・エロイスモ観光

午後 Miradouro da Serra da Ribeirinha経由、空港へ移動

S48824 1340TER→1700LIS

 

The Editory Riverside Santa Apolonia Hotel

 

今回の旅の中でもアゾレス諸島の観光は本日で最後になる。

朝は8時ごろ、ゆっくり起床。Hotel Cruzeiroはチェックアウトが12時までとゆっくりできるので、まずは朝食。ホテルの朝食は選択肢も結構おいしく、食堂の雰囲気も良かった。

Hotel Cruzeiroの食堂

荷物をホテルに置いて朝のアングラ・ド・エロイスモを散歩することに。まずは昨日も訪れたオベリスクの展望台へ。オベリスクから植物園へ抜ける道を散歩し、昨日撮っていなかった町の光景を写真に収めた。天気はあまりよくないがさわやかな風が吹いており、昨日より過ごしやすい。昨日の昼とは打って変わって町は静かで落ち着いた雰囲気に包まれており、とてもさわやかな散歩である。

11時ごろになったので植物園近くのタクシー乗り場でタクシーを拾い、空港に向かうことにした。天気が良ければ有名な展望台、Serra do Cumeに向かうのもありかと思ったがあそこは標高が500mをこえている。今日は雲が出ているので天気が微妙だろう。あまり有名ではないが同じくらい綺麗な景色が見える展望台、Miradouro da Serra da Ribeirinhaを経由して空港に向かうようにお願いした。25€とのことだった。

アングラ・ド・エロイスモから10分ほどで坂道に富んだ小さな市街地・Ribeirinhaに到達し、ここを抜けると馬の背のようなMiradouro da Serra da Ribeirinhaに至る。碁盤の目のように組まれた石垣とその向こうに見える市街地のオレンジ屋根が美しいコントラストをなしている。タクシーの運転手は英語がほとんど話せないが、美しい景色が広がるスポットで車を止めて写真を撮る時間をくれた。石垣で区画された牧草地では牛がのんびりしている。君たちはいつものんびりだねえ。

牛がのんびり草をはむ牧歌的な風景が広がる

ここからは高規格道路に入り、20分ほど走って空港に到着する。いよいよ離島を離れることになり感慨深さもあるが、これから都会で治安も離島よりは確実に悪いだろうから、(リスボンは比較的治安が良いという評判とはいえ、)気を引き締めなければならない。

本日はアゾレス航空のHPで航空券を買ったがポルトガル航空の運航便である。

ポルトガル航空の機体

チェックインには特に書き残すべき事項はなかったが、飛行機は特に理由なく離陸が30分くらい遅れていたし、機内食は有料で、機内でジュースなどが欲しいときは自分で買わなければならない残念仕様だった。2時間半ほど飛行機に乗ると青い海の向こうにヨーロッパ本土が見えてきた。いよいよである。

ヨーロッパ本土に戻ってきた

ポルトガル空港を出て、地下鉄駅に乗り込む。ここではViva Viagemカードとかつては呼ばれていたNaveganteカードという黄色いICカードを購入する。この発行に0.5€かかる。今回はバスや地下鉄、国鉄の近郊路線がお得な値段で使えるデポジット機能を選択し、5€チャージした。この機能を使うと、地下鉄やバスの1回の乗車は1.55€、シントラ行きの鉄道などの近郊路線は2.35€程度(だったはず。近郊路線の1回の値段は正確に記憶していない)で乗ることができ、大変お得である。今回は赤線(Linha Vermelha)で終点まで行き、そこから青線(Linha Azul)に乗り換える。地図を見ると大変な遠回りに感じるが、これが今回の宿泊地、サンタ・アポロ―ニアに行くには最も楽で最安である。

地下鉄空港駅は壮大な地下空間になっている

地下鉄はヨーロッパの他の国のようにやや暗いものの比較的治安は良く、よくわからない音楽を演奏し始めて金をとる謎の人や明らかにスリオーラを漂わせている人はそれほど多くなく、比較的安心して乗車できる。リスボンは案外黒人が多い。アフリカから来たのか、それともブラジルから来たのかはわからないが…

地下鉄ホームと車内の様子。比較的清潔と言えると思う

1回乗り換えて青線の終点まで行けばサンタ・アポロニアである。地下鉄の出口付近にルンペンが散見されるが治安は概して安定していそうな雰囲気で、サンタ・アポロニア駅を改装したホテル、The Editory Riverside Santa Apolonia Hotelの入口は目と鼻の先である。

サンタ・アポロニア駅

ロビーでは名前を伝えると「いつ予約しました?予約見つからないんですけど」などと髭の青年がよくわからん言ってきたが横にいる人懐っこい色白の女性がちゃんと予約を見つけてくれた(髭の青年には謝罪された)。

部屋へ向かうエレベーターホールや階段の吹き抜け、廊下はかつて駅舎として使われていたころの趣を残しつつ改修されており、とても良い雰囲気だ。

The Editory Riverside Santa Apolonia Hotelはとても良い雰囲気のホテル

今回私の部屋は1階(日本でいう2階相当)で、駅ではなく海向きの部屋を指定した。部屋は価格を考えると広くないな感じもするが、決して狭いと感じるほどではない。駅向きだとうるさいかなとも思ったが、それほど本数が多いわけでもないので後から考えれば駅向きでもよかったかもしれないが、それでもカーテンを開けるとそこは海というのはなかなかさわやかでよい。

ホテルの客室。写真で伝わるかわからないが、天井がとても高い

ホテルで荷物を置き一息ついたあと、レストランに向かう。

本日は地球の歩き方に載っていた近所のレストラン、A Muralha Tasca Tipica Lisboaへ。こちらのレストランはかなりリーズナブルな価格で食事を頂くことができる。ほぼタコばかりのタコのサラダが7€程度、メイン料理の海鮮リゾットは13€程度であった。レストラン探しはある意味運ゲー的なところがあるし探すのも結構めんどくさいので、明日も夕食はこの店で決定ね。

A Muralha Tasca Tipica Lisboaは雰囲気の良いレストランでリーズナブルかつ美味

アゾレス諸島ののんびりした空気に慣れ切っていた身としては曲がりなりにも都会のゴミゴミした空気に触れるだけでかなり体力を持っていかれる。明日はシントラ、ロカ岬、そしてジェロニモ修道院をめぐるという長丁場コース。早めに就寝することにした。