Le Chèvrefeuille

世界は遊覧、思い出の場所であり、われらは去りゆく者

アゾレス諸島とリスボン(10) リスボン旧市街そぞろ歩き

2023/7/2

天気:はれ

14時ごろリスボン空港へ

ターキッシュエアラインズ

TK1760 1625RIS  2310IST

イスタンブールにて乗り継ぎ

 

2023/7/2

TK198 0220IST 1925HND

羽田空港

 

 

長い旅程も本日をもって最終日である。

本日はホテル周辺にあるリスボンの旧市街、アルファマ地区をめぐる。

このアルファマ地区は1755年のリスボン地震の影響をほとんど受けなかったため、イスラム支配時代の迷路のような区画が未だに残っている。迷路のような細い路地、そしてその中を走る旧型の路面電車はとても趣ある風情を醸し出しているとのこと。

本日は散歩のみで時間に余裕があるので、朝8時半ごろに起床し、ゆっくり朝食を摂ることにした。

ホテルのレストランにて朝食

朝9時ごろより、ホテルに荷物を置いて散歩を開始。チェックアウトは12時なので、散歩から帰ってきても十分余裕がある。

アルファマ地区は迷路のように入り組んでおり、時折装飾タイルで飾られた家屋が見られる。狭い路地と美しい家並みはとてもフォトジェニックだ。

 

上り坂を少し登っていくとリスボン大聖堂前の広場に出た。広場はたくさんの観光客で賑わっているが、大聖堂は日曜日である本日はミサにあたるからか閉鎖している。なんと残念な。この大聖堂は11世紀に建てられ、1755年の地震でも一部損傷したものの全壊を免れた。1000年近い歴史を持つ、リスボンでも最も古い部類の聖堂である。外からしか見ることはできないが、まるで要塞のような質実な外壁と、美しいバラ窓が特徴的だ。聖堂前の広場には、クラシカルな車両が走り抜けることで有名な路面電車28番の線路が敷かれている。

リスボン大聖堂は残念ながら休館

この28番沿いに北東へ歩いていく。風情あふれる街並みを進むと、展望台のある開けた広場に出た。水やアイスを売るたくさんの出店があり大変な賑わい。展望台からはオレンジ色の屋根で彩られたアルファマ地区の高低差のある町並みと、向こうに海(実際には川に連続する内湾だが)が見えている。

アルファマ地区の美しい町並み

迷路のようでわかりづらいが、地図に沿ってなんとなくサンジョルジェ城へ向かってみる。狭い路地と並木で彩られ、ところどころに土産物屋がある風情ある町並み。一度道を間違えたが、道標通りに歩いていくとサンジョルジェ城城壁の外側にある広場に出た。

サンジョルジェ城の入場料は15€と少し割高だが、アルファマ地区随一の観光スポットだ。この城はゴート族支配時代からのきわめて歴史の長い歴史を誇る城塞だそうである。

サンジョルジェ城は南側の展望台と、北側にある城塞や宗教施設からなっている。南側の緑豊かな展望台からはアルファマ地区の風情ある景色やバイシャ地区の賑わいある町並みが大きく見えている。昨日買ったおいしいエッグタルトを食べながら、のんびりと眺める景色は最高のひとこと。

美しい町並みを眺めながら名物エッグタルトをいただく

北側の城塞へは、列柱の残る穏やかな上り坂をいく。堀の中に作られた城塞は中世らしい風情のある鋸壁を擁する、凹凸のある輪郭(鋸壁というらしい)が特徴的。階段があり、城壁の上へ登ることができる。

城壁の上からはリスボン市街の南側だけでなく、北側の景色もみることができる。

どこまでも広がるオレンジ色の屋根と白壁が印象的で、いかにも南欧といった明るく爽やかな景色が広がっている。

城塞から出て周囲を散策してみる。なんだか派手で大きな鳥が。サンジョルジェ城では孔雀を放し飼いにしているらしい。木の上で優雅に佇む孔雀が面白くて思わず笑みがこぼれてしまう。

サンジョルジェ城を後にし、市街を散歩しつつホテルに戻り、荷物を回収。

ホテルに戻るまでの景色もまた風情がありいい感じだった。なお町外れでゴミ箱を漁っている若者を目撃してしまい、少しげんなりした。

さて、ホテルに戻っていよいよ帰途に。空港へ向かう。

昨日シントラやロカ岬方面に行った際のバス代が思った以上に安く済んだので、Naveganteにデポジットしたお金が余ってしまった。もったいないので空港へは国鉄でオリエンテまで行き、オリエンテから地下鉄で空港に向かうことにしたが、国鉄の電車は20分ほど遅れ、ちょっとヒヤッとした。国鉄のオリエンテ駅は壮大で、建築デザインも凝っている。

壮大なデザインのオリエンテ駅

リスボンの空港に着いたら、あとは帰るだけである。お土産としてはエッグタルト(ただしPasteis de Belenのものではなかったけど)、モザイクタイルのマグネットを購入した。ウズベキスタンではたくさんの手工芸品を買ったり、オマーンでは高価なハンジャルを買ったりしたものだけど、最近は随分お土産に対する物欲も無くなってしまった。

空港にてチェックイン

イスタンブールへ向かう便にて

乗り継ぎのイスタンブール空港で寝過ごさないように気をつけながら、定番のバクラヴァを食べる。少し大きめのバクラヴァは150リラでちょっと割高だが、リラ安なので少しお買い得なのはありがたい。

イスタンブール空港で、バクラヴァを食べる

羽田行きの便もまた行きと同様最前列の窓側を指定しておいたので、足を伸ばして休むことができる。

今回の旅行はツアーを一切使わなかったので、充実感はあった一方で結構疲れてしまった。旅行を完遂した達成感で疲れが出てしまったからか、帰りの飛行機では爆睡してしまい、危うく機内食を食べ損ねそうになった。翌日7/3の19時過ぎに帰国。また日常が始まる。