Le Chèvrefeuille

世界は遊覧、思い出の場所であり、われらは去りゆく者

パタゴニア(2) 火山と薔薇の町

1/29

7時半ごろサンティアゴ

LA79 1049SCL 1235PMC

プエルトモントからバスでプエルトバラスへ

プエルトバラス観光

Hotel Cumbres Puerto Varas泊

 

本日は朝にサンティアゴを発ち、プエルトバラスへ移動。その後終日プエルトバラスを観光するという日程である。

Hotel Plaza San Franciscoの朝食は比較的充実しており、パンもおかずもなかなか美味だった。

早めに朝食を済ませ、Uberを拾う。5分ほどホテルのロビーの前で待っていると、ほどなくミニバンが到着した。

朝のサンティアゴ市街

サンティアゴ郊外のスラム街

空港まで15000ペソ程度で、昨日のタクシー(?)よりかなり安い。(本当は昨日空港からUberが使えればよかったのだけれど、空港発だとUberは使用不可という制約がある。タクシー業界への配慮のためだろうか。)Uberの車を降りて、LATAM航空のカウンターで荷物を預ける。

国内線ターミナルの待合室は混雑しているが、昨日到着した国際線ターミナルと違ってやや古びた感じが否めない。空港に着く時間が早すぎて待ち時間が長かったが、プエルトモントへの便に乗り込んだ。

LATAM航空の国内線はどういうわけか公式サイト予約時に選択する言語によって値段が大きく違うことが知られている。スペイン語で予約するとごくわずかな追加料金でプレミアムエコノミーを選択できるので、語学に自信があるならこちらがおすすめである。短い飛行時間だが水や軽食、ジュースなどもサービスされた。窓からは緑のまばらであったサンティアゴから南下するについれて緑が多くなり、多くの湖や雪を頂いた火山が連続する風景となってくる。チリ中南部湖水地方とも呼ばれ風光明媚な地域の一つである。そしてこの地域は伝統的にマプーチェ族の地でもあった。特徴的な山容のオソルノ山が見えてくると、程なくしてプエルトモント空港に到着した。

オソルノ山が見えてきた

プエルトモント空港は比較的新しく清潔感のある空港である。

荷物の受け取り場所にてプエルトバラスへの公式の乗り合いバスチケット売り場があったので、ここでバスチケットを購入。5000ペソ。プエルトモント行きのバスは3000ペソと表示されていた。バスに乗り込むと、自分以外は地元の人と思われる人ばかりである。

オフィシャルタクシー・バスのチケット売り場

まるで北海道のように、緑に覆われ大規模な畑が広がる、穏やかな起伏のある大地を20分ほど行くと、少しヨーロッパ風の町並みが広がり、地元の観光客でにぎわうプエルト・バラスの中心市街に到着した。

プエルトバラスの中心市

ここでバスを降りる。カラッとした強い日差しの中、強い勾配のある坂を登り、かわいらしい家並みとバラやアジサイなどの美しい花の咲き乱れる道を行く。ここプエルトバラスはアラウカニア制圧ののちにドイツからの移民によって作られた町で、ヨーロッパ風の町並みと花のたくさん植えられた美しい雰囲気で、「火山と薔薇の町」として知られる。しばらく落ち着いた雰囲気の道を歩くと、本日の宿、Hotel Cumbres Puerto Varasに到着した。

Hotel Cumbres Puerto Varas 客室は広々としている

このホテルは全体的にウッディであたたかな雰囲気。湖を望む高台に位置し、中心市街から少し離れているので静かな滞在が楽しめる。部屋は広く、目の前にはジャンキウエ湖と美しい円錐型のオソルノ山が優美な姿を見せている。荷物を置いてしばし休憩。散歩に繰り出すことにした。

町の辺縁を南北に貫くように線路が走っており、この線路をこえると高台へ道が続いている。高台には公園があり、展望がよく、閑静な別荘地といった、落ち着いた雰囲気である。家々は木がウロコ状に並べられた独特の壁を持っているが、これは雨が多いこの地域に特有のものだそうで、ヨーロッパ風の町並みとあいまって美しくかわいらしい雰囲気を作っている。高台の家々の間からは、尖塔をもつ教会と青い湖、そしてその向こうに大きくそびえるオソルノ山が見えた。この角度はまさにGoogleでプエルトバラスと検索すると出てくるもの。ここから撮ったのか。この地域はチリの中でもとても風光明媚な地域として知られ、チリの湖水地方ともいわれるらしいが、雪を頂いた火山が立ち並ぶ景観は湖水地方よりもメリハリがあり美しい。

 

町を行くのはチリの人と思われる地元の観光客が多く、先住民の血が濃そうな黒髪で肌が浅黒い人々を結構な割合で見かける。今回アラウカニア州を訪れることはできなかったが、アラウカニア、ロス・リオス、ロス・ラゴスの3州はマプーチェ族を中心とした先住民の割合が比較的高い州として知られている。

 

町の中心部に戻ると人でにぎわっていた。

湖のほとりにはいくらかのレストランが並んでおり、カジノもある。正直カジノというのもどうかとは思うが、建物の外観自体は町の雰囲気を壊さないように配慮されている。湖のほとりにはたくさんの出店が並んでおり、湖で水遊びする人々がみられた。

特に今日はアクティビティがあるわけではないが、こういった風光明媚な街でゆっくりした時間を過ごすのは、最高の贅沢である。

夕食はホテルの近くにあるハンバーガー屋、Puelche Restaurantへ。Mr.Puelcheというハンバーガーセットとマンゴージュース、全部で11000CLP程度。コスパよくおいしい店で、雰囲気も良かった。

ホテルに戻る。

大きなベッドと広い部屋。ゆっくりと時間を過ごして就寝。

明日は8時出発、チロエ島の日帰りツアーである。正直団体ツアーはあまり得意ではないし、チロエ島自体情報が少ないのであまり期待はしていないが、まあ楽しむことにしよう程度の気持ちだった。