Le Chèvrefeuille

世界は遊覧、思い出の場所であり、われらは去りゆく者

オマーン(3) マスカット

2020/2/24

7:00 ニズワ

8:30 マスカット・グランドモスク

10:00 アル・ファラジュホテル

午後マスカット散策

 

アル・ファラジュ・ホテル泊

 

しばらくオマーン旅行の更新が滞ってしまっていたので、こちらも更新することにしよう。数年前の旅行なので記憶がやや薄まっており、文章がやや短めなのは勘弁いただきたい。

こちらは(2)のリンク。

chevrefeuille.hatenablog.com

早めに起床し、朝食を取ることなく送迎の車に乗り込む。本日マスカットまで送迎してくださるのはニズワ出身のシュッとした青年である。口数は決して多くないが、かつてのニズワの王族の末裔だということだった。

岩肌がむき出しの山々

予定表にはなかったのだが、「グランドモスクに行きたいですか?」と聞かれたので即答でYesという。グランドモスクは比較的新しいオマーン最大のモスクで、観光名所にもなっている。

山あいの道を通っていき、1時間半ほどでグランドモスクに到着。彼は外で待っているから楽しんできてくださいとのこと。門を入り、大きな庭園を通っていくと立派なドームを有するモスクが近づいてくる。

モスクの外装や内装は非常に上品にまとまっており、お金の匂いがするドバイのモスク(といっても写真でしかみたことがないが)と比較すると節制の効いた格調高い美しさを感じる。

 

モスクの装飾は青を基調としており、アラブ風味の中にどこかペルシャな風情を感じさせる。なおモスク内に敷かれた巨大な絨毯は、イランに特注したものだそうだ。ムカルナスもイランと似た意匠を感じる。あまりの壮大さに息を呑む。

手洗い場(祈りを捧げる前のوضوءのための場所である)や世界のモザイクを集めた回廊も素晴らしかった。

観光ののち、車に戻る。20分ほどでマスカット市内のホテル、アルファラジに到着した。まだ10時になっていないくらいだが、外があまりに暑く日差しも強いので、14時ごろまで一旦休むことにした。

ホテルの窓からの乾いたマスカット市街の景色

14時半ごろに外へ出てマスカットのマトラ・スークへ向かう。落ち着いた雰囲気の道を海の方へ向かうと、次第に街が賑わってきてスークが現れた。海岸沿いの道に乾いた岩肌、そして白い家々がまるで映画のセットのようだ。まずはお昼を食べたかったので、ガイドブックに載っていたパキスタン料理屋「New restaurant&Coffee house」にてビリヤニを食べる。

マトラスークへの道

食事の後に1キロ程度離れたマスカット旧市街へ徒歩で向かう。道中ではローカルな衣装を着た地元の男性3人組がこちらを見てニヤニヤしていた。

オールドマスカットへ向かう市街の風景。人がまばらで閑静な雰囲気

オールド・マスカットへ向かう途中で激しい腹痛に苛まれ、近くのトイレに直行。といってもGoogleマップで最寄りのトイレまで10分ほどあり、地獄のような時間であったのはいうまでもない。結局この腹痛のせいでオールド・マスカットには行くことができなかったのが残念である。

腹痛もようやく落ち着いたのでマトラの方に戻り、マトラ・スークの観光。規模は大きいものの天井はトタン屋根に近代的な装飾で、正直あまり伝統の宿っている感じがしなかった。近くの店で記念にディシュダーシャを購入してお土産とした。たまたまスークの横を通りかかった先ほどの現地人男性3人組がディシュダーシャを購入する私をみてまたニヤニヤしていた。

マトラ・スーク

夕刻になりアザーンが流れると、現地の人はゾロゾロとどこかから出てきて小さなモスクへ向かう様子に遭遇する。モスクは装飾的で壮大というよりは非常に簡素な雰囲気だ。アラビア半島のアラブ人は信仰の場たるモスクを絢爛に飾ることにあまり興味がなく、信仰心そのものを大切にしているような印象を受けた。もちろん土地の生産性が低く簡素な暮らしが染み付いているアラビア半島の人々ならではなのだろう。

夕暮れ時のマスカット市街の光景

ホテルに戻って本日の夕食は、ホテル内の和食料理屋「太呂(Taro)」。

ここでは和食定食コースの様なものを頼んだが全部で四千円くらいしたのが記憶に残っている。海外で日本食を食べると高くつくことが多い。

この日はホテルでゆっくり。明日はガイドの車に乗って東部の観光地、何個かのワディをめぐる。